横浜 カウンセリング NPO法人はぐくみ心理相談所 ~はぐくみ物語り

横浜のカウンセリング。NPO法人はぐくみ心理相談所のはぐくみ物語ページです。創立時の苦難から現在までの経緯を時間軸にご紹介しています。

はぐくみ物語

創立者、臨床心理士でもある今川茂雄の心理相談のスタートは産業カウンセラーだった。 今川と「はぐくみ心理相談所」に大きな影響を与えたのは初代顧問の内山喜久雄先生だった。 日本の代表的心理学者である内山先生との出会いは新宿のカルチャーセンターで、来談者中心療法しか知らなかった今川にとって、内山先生の認知行動療法は衝撃だった。 内山先生の私塾に飛び込んで5年間勉強した。その縁で内山先生は「はぐくみ」の指導者となった。 内山先生は今川に、1.きちんとした心理相談所を作ること、2.医者と密に連携をとること、3.認知行動療法を中心にやることをアドバイスした。

自宅で開業準備

今川は内山先生のアドバイスにしたがって近所の医者を回った。おかげで小原先生と佐藤医院の中島先生との出会いがあった。 横浜労災病院の山本先生を内山先生に紹介していただき病院の電話相談を引き受けた。 税務署からは税理士の佐藤先生を紹介してもらいそれ以来ずっと指導をお願いしている。 当初、自分たちでホームページを一生懸命作り『ぱと」に広告を載せたが、1ヶ月経っても電話がかかってこなかった。 内山先生にお願いして講習会を開催して、終わったあと内山先生と今川とで相談に乗った。その場で終わらない人には今川の自宅で何ヶ月かカウンセリングを続けた。 5名とか10名とか集まり、「いけるかもしれない」と希望が出た。 ある日、女性のクライエントから、女性のカウンセラーを紹介して欲しいといわれ、大矢と田島に声をかけ参加してもらうようになった。

開業と部屋探し「はぐくみ」開始

このまま自宅ではまずいということで部屋探しになった。駅前近くということで探し当てたのが今の場所だ。 家賃の心配があったが、利便性優先で思い切って借りることにした。不安と緊張と同時に「さあやるぞ」という高揚感があった。 今川が『はぐくみ』と決めたのは、臨床心理大学院で「青年の自己愛」という論文を書いたこともあり、当初は青少年を対象にしょうというイメージで『はぐくみ』とつけた。 しかし「心理相談所」を後に付けるように内山先生が強く指導され、結果として今の「はぐくみ心理相談所」は、誰でも受け付けるという現状にマッチした。

創立メンバーに廣井が加わる

1999 年の夏、IBM 時代の後輩で産業カウンセラーの廣井敬三(現理事長)に、「今度鶴見に部屋を借りて心理相談所をはじめる。その仕組みを作るのに手伝ってもらえないか」と声をかけたら、廣井は二つ返事で応じた。 まだストーブもはいってない寒い部屋に、大矢、田島、廣井のIBM 時代の同期の野村と集まって、「これからどういう心理相談所にしょうか」と話し合った。

三千円という料金設定の経緯

ある女性のクライエントが何回かカウンセリングを受けたあと、「専業主婦が払えるのはせいぜい1回3千円だ」と言われたので、それじゃ3千円でやるのが妥当なのかなと考えた。 しかし一方では当然のこととして、経営を考え、仕事として考えている人もいて、7千円とか安くても5千円にしようという強い意見もあった。 しかし「地域社会への貢献」という創業の理念を優先して3千円に決定した。

出だしは散々だった

金額を低くしたのになかなか相談者は来なかった。 それで部屋をぶちぬいて「産業カウンセラー試験の予備校」『心の講座』といった、研修屋さんのようなこともやった。 2000年の末は研修からの収入が70万円あったが全体は赤字で、その後3年くらいは赤字が続いた。

NPO法人化と神奈川新聞

1998年にNPO 法人の特定非営利活動促進法が施行され、2000年に準備を開始して2001年の5月10日に、神奈川県ではじめてのカウンセリングのNPO として認可された。 NPOが低料金で心理相談をやっているということが、神奈川新聞の新聞記者の目に留まり取材を受けた。2001年8月24 日の神奈川新聞の朝刊を見て皆びっくりした。 新聞の半分くらいの大きな扱いで、今川と廣井がカラー写真入で大きくでていた。 それまでは広告とホームページを見ても信用しなかった人も、新聞に出たからと安心して訪れるようになり、利用者がいっぺんに増えた。

2017年現在

3千円という料金はかたくなに守っているが、サービスと安全性は当然向上した。 創業17年というのは心理相談所としては永いほうかもしれない。創業当時からのカウンセラーが半分以上残っているので、経験はそれだけ蓄積されて心理相談技術力も上がっている。 カウンセラーの収入は、ボランティアに近いが、それぞれ研修を受け自己研鑽に励んでいる。通常料金7千円、一万円でやっているカウンセラーと遜色は無いはずだ。 当然だが、財政が苦しくなると、これまで何度も値上げの話がでる。その度に「地域社会への貢献」というキーワードが、振り出しの三千円にもどす。 しかし経営的には、もともと無理があるので、2017年からファンドレイジング(幅広く寄付金を集めるシステム)に力を入れる方向に動き始めた。 また創業以来、内山先生の指導に従って、認知行動療法を表看板にしているとはいえ、来談者中心療法が全カウンセラーの背骨には違いないので、ロジャーズ研究の日本の権威、野島一彦先生に二代目顧問になっていただいた。

2010年の「創立10周年記念誌」から2017年に原田が編集

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